挽歌

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「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」 「おかーさーん!!」 「イヤだァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」 (ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ…) 家の中に、菜名と子供たちの叫び声と電子音が響き渡っていました。 家の中にいました一豊夫婦と2人の息子は刃渡りのするどいナイフでズタズタに刺されて亡くなっていました。 菜名と子供たちはぎゅうぎゅうにロープでしばられて動けなくなってしまいましたので、端に置かれている時限爆弾が爆発をする時間までに逃げ出すことができなくなっていました。 「イヤだァァァァァァァァァァァァ!!死にたくない!!」 (ピッ、ピッ、ピッ、ピッ…) この時、タイマーは爆発まで残り1分を表示していたのでありました。 (ギャー!!ギャー!!) 毬村の家の周辺では、近くに仕掛けられている時限爆弾が爆発したあと大規模な被害が出る恐れがありましたので、住民のみなさまが大パニックを起こしていました。 その時の様子を、家出中の重房がするどい目つきでながめていました。 (ピッピッピッピッピッ…) (ピカーッ!!ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!ドカーン!!) 毬村の家は、激しい閃光と共に強烈な爆音を響かせながら爆発を起こしましてこっぱみじんに砕けてしまいました。 (ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ…ガシャーン!!バリバリバリ!!) それと同時に、周辺の地区で恐ろしい爆風が襲いまして、大規模な被害を引き起こしてしまいました。 【おわり】
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