【最恐小説】挽歌

【特別書き下ろし】憾婚（いこん）

時は、３月７日の午後１時過ぎのことでありました。

ところ変わりまして、佐賀県鳥栖市弥生ヶ丘の団地の一画にあります一戸建ての家にて…

この家は、智太郎の姉・本村智江水（ちえみ・48歳・専業主婦）の夫の家族の実家でありました。

この家には、智江水と夫・紀世彦（きよひこ・49歳・管理職）夫婦の家族（夫婦と中学生の長女と小学生の長男の４人）と紀世彦の両親の茂吉きよみ夫婦（２人とも70代）と紀世彦のシングルの妹・ほのか（38歳・家事手伝い）が暮らしていました。

場所は、家の居間にて…

家の居間には、智太郎と茂吉きよみ夫婦と智江水がいまして話し合いをしていましたが、おだやかに話し合いができる状態ではありませんでした。

茂吉は、智太郎がチャラい性格に腹を立てていたので『オドレ智太郎!!』と強烈な叫び声をあげてイカクしました。

端にいましたきよみは、智太郎に対してたしなめる声で言いました。