【特別書き下ろし】憾婚(いこん)

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(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!!ドスーン!!バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ!!) 7月6日の夜10時半頃のことでありました。 この時、外ではものすごく恐ろしい雷鳴がとどろいたのと同時に、より強烈な雨が叩きつけるように降っていました。 夜9時過ぎに、台風から変わった温帯低気圧が残した湿気に加えて、沖縄県の大東島地方から南方へ向かっているスーパー台風がまき散らしている湿気が西日本に流れ込んで来たことが原因で豪雨災害を引き恐れが出てきたので、九州から近畿東海一帯に大雨特別警報が発令されたのでありました。 (ドバーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!ドバーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!) この時、外では雨がより過激な音を立てて降りしきっていました。 そんな中でありましたが、家の居間では紀世彦と智江水がひどい大ゲンカを起こしていました。 紀世彦は、この最近転籍した職場の待遇面に激しい不満を抱いていたので、智江水にばかり八つ当たりをくり返していたことから、危険水域に達していました。
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