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(問題は――誰に頼むか、よねぇ)
命令書の発行に必要なのは上官の署名と作戦遂行者の名前。上官の署名は雨宮大佐の名前が入っているからいいとして今回は私と後二、三人を連れて行くべきなのだが……
「お? よっす、姫ちん」
と、私が誰を誘おうか考えていると、通りから出てきた人影に大変不名誉なあだ名で呼ばれて顔を上げる。
「……あの、弥生少尉。その呼び方は止めてほしいんですけど」
私はその予想通りの人物に不満を漏らす。
しかし、彼はその返答にキョトンとした表情で首を傾げる。
「えー、でも基地の人間にはすでに広がってるぜぃ?【姫だ!姫が来た!!姫を祭り上げろぉぉぉ!!!】って俺が率先して騒いだからな」
「あなたの仕業だったんですか!!」
道理で会う人皆に【姫】と連呼されると思っていたら、犯人は身近にいました。
「まあいいじゃん。元々の名前からそんなに離れていないだからさ」
「せめて名字で呼んでほしいんですけどね。流石に本名でも姫は恥ずかし過ぎますから」
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