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アンダーシャツを着ていないヤツの制服の背中を、毎時間のように後ろの席から眺めている。
居眠りしている時は丸く猫背。
かったるそうに、椅子を俺の机にくっつくまで目いっぱい後ろにやって、だらりと座っている時もある。
男子校ってこういうものなんだろうか。と思った。
去年は、入学して出席番号順に席が決まったら、一学期中ほぼそのまんまで席替えなんてなかった。
中学の頃はもちろん共学で、女子の中には、『今度の席替えで〇〇君と隣同士になれますように!』と、休み時間や掃除の時間に祈るようなそぶりで空を仰ぐ子もいた。
女の子は男の子が好きで、男は女に目がない。
そんなお楽しみは、両性が居て、そこに恋愛感情を持った男女がいるから存在するものであって、男ばかりの教室には――そりゃあないよな。
結局一年の時は、二学期の初めに誰かが先生に「黒板の字が見えにくいから」という理由で席替えを提案したら、担任も「じゃあ」みたいなノリで席替えして、三学期も一月の始業式の日にまるで「恒例のアレを」とでも言うように席替えをして、一年間で二回座席が変わった。
二年になって、初めて同じクラスになったヤツと俺は、同じ「加」から始まる苗字だったから、席は前後。もうすぐ一学期も半分終わる頃だけど、下手したら二学期もこのままの席順なんじゃないかと思うぐらい、担任も、クラスのヤツも、いよいよ誰も関心がなさそう。
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