一章:君は一体何に命を掛けているんだ

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いきなり頭をガンッとやられた気分だった。 「私ね、死期が近づくごとに身体の一部が透明になっていく病気なの。全身が透明になる時に死ぬの。まだ治療法が解明されていないこの病気の最初の患者だからドクターもナースもどんな事をすればいいのか分からないし、私も分かんないの…ドクターは入院を勧めてくれたけど、私は中学の時第一志望だった学校に転入して普通の高校生を過ごしてみたかったの。けど、最近一つ分かった事があるの。死期が近づく度に青く光るの。ドクターは透明発光病って呼んでる。その病気がモンスターなの。あ、この事琉太君にしか言ってないから誰にも言わないでね。」 「そんな重要な事を何故俺に暴露するんだ?まだ夕夏と俺は出会ってまだ一日も経ってないのにどうして俺に言うんだ?俺じゃなくてもいいんじゃないのか?」 「だって、琉太君とは前に長野県の病院で同じ病室で沢山遊んだり話したりして、結構重大な秘密を琉太君に暴露したこともあったけど、誰にも言わなかったから。だから、話したんだよ。」 「そんな前の事覚えてないよ。けど、そんな風に言ってくれてありがとう。君は本当にモンスターと戦っているんだね。疑ったりしてごめん。」 「うん。」
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