こそあどことば

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私と彼氏と、友達と友達の彼氏でランチ。 「今度理貴と一緒にご飯食べに行こうと思うんだけど、どこかいいお店知らない?」 友達が私に尋ねる。 「そういえば、この前行ったフレンチのお店よかったよね。」 と、ホワイトソースのかかったパスタをくるくる巻きながら、私は彼氏に尋ねる。 「あ、そうそう~。あの店ね」彼はハンバーグをつつきながら答えた。 「勇樹の食べてたあの料理、美味しそうだったよ~」私は答える。 「あー!何て名前だったかな…あの料理。」 「あのー!!!「あの」「あの」って、うちらには何にも伝わらないんですけどー!」 友達と友達の彼氏が口をそろえて言う。 私と彼氏は顔を見合せて笑う。 こそあどことばは私たちの恋の暗号。
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