5 息子の苦難

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 母は彼の苦難を思い、幾度も救いの手を差し伸べようとした。  しかし、その悉くが不快なため、彼は母を避けるようになった。  今朝も彼は立ち尽くしていた。  愈々、苦痛が限界に達し、彼は母を呼びながら泣くようになった。  母は、もう終わりにするしかないと心に決めた。
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