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「よろしくぅ!」
そう元気に挨拶したのは、宮城モモ。
俺が何故、宮城モモを見て、あ、と言ってしまったのかというと…。
一ヶ月前、俺は宮城モモにガチ告白をして、あっさりフラれてしまったからだ。
別に、フラれたことに、なんの恨みもないが、とにかくやりづらい。
何故、卒業式の後に告白が多いのかが、分かったような気がする。
あれは保険だ。もし、フラれたらもう、その人会わずに済むからな。だが俺は新学期が始まって1ヶ月後にすぐ告白してまい撃沈。
その結果がこれだ。
宮城モモ、俺、女子のリーダー西条美香と俺の後ろの席の優吾の4人グループ。
「じゃあ、話し合おっかぁ~!えっとぉ、みんなはどぉー思う?」
宮城モモは特に俺に気にすることもなく、話し合いを進めていく。
「知らね。」
本当にノア様にしか興味がないらしい。優吾はたった3文字で会話を終了させる。
「ど、どうしよっか?」
俺はそう言って、必死に会話を繋げようと尽力する。
「あ、それ、私、もうまとめたから、話し合わなくていいよ。発表も私がするし。」
西条美香がそう告げると、皆が唖然とする。
え…そんな、感じなの?と内心思ったが、俺にとってはありがたいことなので、何も言わない。
「ありがぁとぉぉっ!みかっち!」
そう言って、西条美香に抱きつく宮城モモ。
そのあと、西条美香の完璧なプレゼンテーションに俺達のグループは大いに賞賛された。
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