第2章 元ヤンと元王子

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「よろしくぅ!」 そう元気に挨拶したのは、宮城モモ。 俺が何故、宮城モモを見て、あ、と言ってしまったのかというと…。 一ヶ月前、俺は宮城モモにガチ告白をして、あっさりフラれてしまったからだ。 別に、フラれたことに、なんの恨みもないが、とにかくやりづらい。 何故、卒業式の後に告白が多いのかが、分かったような気がする。 あれは保険だ。もし、フラれたらもう、その人会わずに済むからな。だが俺は新学期が始まって1ヶ月後にすぐ告白してまい撃沈。 その結果がこれだ。 宮城モモ、俺、女子のリーダー西条美香と俺の後ろの席の優吾の4人グループ。 「じゃあ、話し合おっかぁ~!えっとぉ、みんなはどぉー思う?」 宮城モモは特に俺に気にすることもなく、話し合いを進めていく。 「知らね。」 本当にノア様にしか興味がないらしい。優吾はたった3文字で会話を終了させる。 「ど、どうしよっか?」 俺はそう言って、必死に会話を繋げようと尽力する。 「あ、それ、私、もうまとめたから、話し合わなくていいよ。発表も私がするし。」 西条美香がそう告げると、皆が唖然とする。 え…そんな、感じなの?と内心思ったが、俺にとってはありがたいことなので、何も言わない。 「ありがぁとぉぉっ!みかっち!」 そう言って、西条美香に抱きつく宮城モモ。 そのあと、西条美香の完璧なプレゼンテーションに俺達のグループは大いに賞賛された。
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