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俺が悪戯に微笑むと、優吾は困り、謙遜しながら俺に言う。
「いやいや…俺が?…分かったっす。…ノア。これでいいっすか?」
初めてだ…何故だか、そう思うと心の底から込み上げてくるものがあった。
俺は満面の笑みで、こう答える。
「おう!それでこそ俺の親友だ!」
「あざっす。」
優吾はそう、礼を言う。
あざっす、か。これでも大分、打ち解けてくれた方なのだろう。日本へ来てばかりの頃は、俺と目も合わせてくれなかったので、せっかくのイケメンが、台無しになってしまっていた。
いつかは、タメ口で話してくれるように、頑張らないとな。
「なあ、優吾。女の子が喜ぶプレゼントって、なんだと思う?」
ふと、あることを思い出したので、俺は、優吾にそう聞いてみる。優吾なら、女性関係も詳しそうだしな。
「は?…女の子って…彼女できたんすか?」
たまにでてくる、タメ口、これを日常にしたいのだがなかなかうまくいかないものである。
優吾が予想以上に驚いたので、それを聞いた訳を話してみる。
「シャルから、手紙が来てさ。思えばシャル、もうすぐ、誕生日だなぁっと思って。
昔はプレゼントとかじゃなくて、サプライズとか、色々だったけどさ。このご時世だと、連絡を取るのも、一苦労だからな。
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