第1章 プロローグ…?で、あってる?

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なんかいい方法ないかな、っと、思って。」 シャルは俺の元婚約者。 追放された時、彼女の一族も一緒に逃げようとしていたのだが、王の計らいによって、シャルの一族は咎められることもなく、上級貴族として、今もシュリミア共和国で暮らしている。 彼女は何とか監視の目を潜り抜けて、俺に手紙を書いてくれた。 だから、今度は俺も何か返したいのだが、手紙を書いても、シャルのもとに届く可能性は低いだろうから…。 「…シャル様から??相変わらずアンタら、どうやってあの厳しい監視を潜り抜けてるんだか…どんだけ策士なんだよ…ですか。 そうっすね。こっちからシュリミアに手紙を書くのはお勧めしません。実際、手紙の中身は、先にシャル様以外の人が見るでしょうし、筆跡などで、簡単に勘付かれますから。 ですが、シャル様にしか分からないものであれば良いと思いますよ。バレても知りませんけど。」 明らかに無理をしている敬語の優吾。 そんな優吾の指摘を踏まえ、顎に人差し指と親指を添えて考える。 「シャルにしか分からないもの… 折り紙とか?」 咄嗟に出てきた、一番身近なものを例に出してみる。 「確かに、ノア様…ノアらしいっす。」 今度は無理をしているタメ口の優吾。     
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