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優吾は苦笑しながら、俺の意見に賛成する。
だが、俺はある不安を優吾に相談してみる。
「でも、そんな、折り紙とか、幼稚すぎて引かれないか?」
優吾はキョトンとした顔で、こちらを見ながら、ため息をついてこう話す。
「バカっすか?女性が欲しいのは、気持ちっす。」
それを聞いて感動した俺は、少し調子に乗ってしまう。
「そうか!俺、千羽鶴折るよ!」
自分でも言ってしまった感はあるが、案の定、優吾にそこを指摘される。
「それは重いっす。重量的にも、気持ち的にも。なんでも、多ければいいってもんじゃないっす。それに千羽鶴とか、送料は?梱包は?そっちの方が余計に怪しまれます。
あと、差出人はレイの名前を借りてくださいね。アイツなら上級貴族だし、怪しまれ難いんで。」
完璧な説明に手も足も出ない俺は、優吾の言葉に頷かざるをえない。
ちなみに、レイは上級貴族で、俺と優吾の級友、友達だ。俺たちの事情も理解してくれている人物だ。
「分かった分かった。じゃあ、二羽だけ、折る。レイには俺から許可を…」
俺がそう提案すると…
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