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最後の副詞に若干の言葉のあやを感じたが、そこは聞かなかったことにする。
「はいはい。頑張りますねぇ!」
俺は子供のように、はい、を繰り返して答える。
「あ、ノア!おはよぉ!」
教室に入るとクラスメイトが挨拶をしてくれる。
「ああ!おはよう。」
俺は笑顔で返す。おはようはコミュニケーションにおいて、魔法の言葉だ。
「今日も一段とカッコカワイイじゃん!」
そう言って、制服を着崩し、リーダー格の美人系女子生徒、美香が早速、俺をいじってくる。
「カワイイは余計!カッコいいで、止めとけ。」
俺は慌てて美香に反論するが。
「カワイイぃ!ノアノアかわゆす!」
ふわふわの髪を持つ可愛い感じの女子生徒、モモが笑顔で俺を余計に冷やかす。
「おい!カッコいいをとってどうする!
お前ら…覚悟しとけよ?俺、超クールになってやるんだからな!」
俺はアタフタしながらも、即座に反論するが。
「えぇっ!クルクルになるのぉ!
余計カワイイ!」
モモがそう言うので、会話が成立しないことを理解するが、一応もう一度、反論しておく。
「ちげぇよ!クールだよ!カッコいいヤツだよ!」
反論というよりツッコミだが、これが俺の日常だ。
「お、ノアっち、おはよぉ!」
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