第4話

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 西園寺はそう命じて、自身の快感を追うべく好きにアザミの中を動き回り、限界まで昂ぶったその欲望を、彼の中に解き放った。 「あっ……あっ」  ビクン、ビクン、と大きな震えとともに、アザミも絶頂を味わっているようだ。  とろり、と少量の白濁が、アザミの性器の先端から漏れていた。  西園寺は繋がったままでアザミの肌を這っていた赤い縄を解いた。  うっすらと縄目の残る肌は艶めかしくて、永遠に消えないような痕を残したい気持ちにもさせられた。  いまだ快感が引き切らない震えを見せる手足を、布団の上に投げ出して。  アザミが恍惚とした表情を見せている。  そのアザミの中から、西園寺は無造作に己を引き抜いた。  こぽり、と白濁が溢れかける。 「こぼすな」  西園寺の短い命令に、アザミが子犬のような声をあげて、後孔を締めた。 「俺が帰り支度を終えるまで、そうしていろ」 「……はい」  西園寺は横たわるアザミから体を離し、軽く下半身を拭うと、衣類を身に纏い始めた。  本来であれば客の身支度を手伝うのは男娼の役割だ。  しかしアザミは、体にちからが入らないのか、それとも精液を零すなと言った西園寺の命令を遵守するためにか、しどけない裸体を横たえたままだった。  西園寺がネクタイを締め、隙のないスーツ姿になった頃、彼はようやくその身を起こした。     
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