第3話

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 けれど縛られることに慣れていないのか、アザミのその切れ長の瞳の奥に、少しの怯えを見つけて、西園寺は嗜虐心を煽られた。   「アザミ。乳首だけでイけたら、ご褒美に挿入してあげよう」 「西園寺様……」 「できるだろう?」 「アザミは……乳首でイったことが、ありません……」  先ほどは自ら西園寺の牡に跨って腰を振っていたというのに、そのアザミがいま、縛られて気弱な風情を見せている。その様に西園寺の劣情が刺激された。 「可愛いことを言う……」  く、と唇の端で笑って、西園寺は箪笥の引き出しにあった文箱(ふばこ)から、筆を取り出した。  毛先のやわらかなその筆で、まずはアザミの性器の先端をほじる。  くりくりと尿道孔をくすぐると、先走りの液体が筆を濡らした。    西園寺は淫液をたっぷりと筆先に沁み込ませ、それを胸の赤い粒へと近付けた。  アザミの胸を(くび)り出している縄を、指に引っ掛けてパチンと弾く。 「あぅっ」  アザミが叫んだ。 「痛いか?」  西園寺の問いかけに、アザミがこくこくと頷く。 「だがきみのここは、悦んでいる」  筆を肌の上に乗せて。  アザミの乳輪の周りで円を描く。ビクっ、ビクっとアザミの足が揺れた。  縛られたまま横たわっているので、尻の丸みも開かれ、結び目が半分埋まっている秘部も丸見えであった。     
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