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「池手名さん、でも、ネバーランドは物語の中の話であって、実在しないところには行きようがないですよね」
「山本、君は『ネバーランドは実在しない』そう決めつけているね。さっきも言ったが、そうやって決めつけるのが君の悪い癖だ。僕は純粋な心で信じ続けていてね。そして、ついに見つけたんだよ」
「はあ…」
得意気な様子で山本にパソコンの画面を見せるいぞう。さきほどはチラッとしか見なかったが、山本はちゃんとパソコンの画面を見てみた。
「どうだ、山本。『ネバーランド』は実在しているだろ?」
「いや、池手名さん、それ…だめですよ…」
「なぜだい?子供の夢が詰まっていそうな煌びやかなサイトじゃないか」
「いや、子供の夢じゃなく、おっさんの欲望しかないですよ。そこ。確かに『ネバーランド』って書いてありますけど、それお店の名前ですよ。そして、明らかにそんな感じのお店ですもん」
いぞうが見ていたのは、どこからどうみても風俗関連のサイトだった。
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