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「いぞうくんいらっしゃい、あら、山本くんお久ぶりね」
二人が店に入るとゆうこが笑顔で迎えてくれた。
「お久しぶりです。でも、今日は約束あって1杯で帰らせてもらいます。すみません」
「そうなんだ。残念。でも、そんな急ぐのに来てくれたってことは、いぞうくんに無理やり連れてこられたんだね、きっと」
「そうなんで…」
「人聞きの悪い。ゆうこちゃん、そんなわけないだろう。山本は僕と飲みたくて、自ら進んできてくれたんだよ」
(そんなわけあるよ…まあでも、ゆうこさんに敢えて説明する必要もないか)
「はいはい。わかりました。何にする?」
「えーと、じゃあ僕ターキーロックで」
「はーい。いぞうくんもバーボン?」
「いや、今日はカクテルにしよう」
「そうなの?珍しいね」
普段、いぞうはウイスキーか焼酎である。カクテルなど滅多に飲まない。
ゆうこが驚くのも無理はなかった。
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