あとがき

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あとがき

 お疲れさまでした。ここまで読み進めてくださった皆様、ありがとうございます。もう感謝しかありません。  途中お休みをいただいたこともあり、書き始めから2年余かかってしまいました。端折りました、高野が言う以降の学校・児童(生徒)・教師・親、その他もろもろの変化についてはあまりにも多くて書けません……。  このお話は約20年前設定ですので、子育て真っ最中の親さんの参考になることはほとんどないのではないかと思います。何か参考になるかもと藁にもすがる思いの方には申し訳ないことです。ごめんなさい。  浅葱 萌黄 ※今、10歳で「1/2成人式」を行う小学校がありますが、私の中学では「立志式」がありました。元服ですね。もう遙か昔ですので定かではありませんが、その時「自立」と「自律」の話を聞いたように思います。  裕子とそんなに変わらない時期に子育てをしていた私は大人になるまでにその二つができるようになってほしいと思いました。現在大人(20歳以上)の彼らですが、自立も自律も完璧とは……です。以下、本文に入らなかったのですが、ここに載せて終わりにします。 「お父さんやお母さんがいつまでもいるわけではないのよ。学校が済んだら、最低限、自分の口は自分でなんとかしていくこと。余裕があったら、誰かと一緒に暮らすのも悪くはないけれど。とにかく自分の口は自分で、を忘れないで」  深刻な言い方にならないように気をつけながら、裕子が3人の子どもそれぞれの節目に口にする言葉だった。普通の人になってほしいという裕子の願いの実現に必要なものは何か。単純に言えば男でも女でも自分を食べさせていく、つまり働いて収入を得て生きていく。最低限ではあるけれど……。  
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