「非凡な日常」が崩れ去ったら何になるんだろう。

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「桃実ェ!」 その日もいつも通りに机に突っ伏して寝ていたら担任の怒号が飛んできた。 あんまりにも急に怒気をはらんだ声で怒鳴りつけられたもんだから慌てて飛び起きたものの、俺の心の本音は「あ、ついにキレた。」なんて、あまりにも反省の色の見えないものだった。 俺の担任の堪忍袋の緒は大体定期的に切れる。(……主に俺のせいなんだけどね。) その切れるインターバルをそれなりに把握してて、大体今週くらいにキレるかなー、って予想はしてたから、そんなに衝撃はなかった。 「お前という奴は! なんで! いつも! 授業中に寝るんだぁっ!」 よくよく言い聞かせる様に……というか、言い聞かせてるんだろうけど、1拍1拍間を置いて俺を叱りつける。 だけど、俺は呑気に あーあ、いつも通り、米神に青筋なんて浮かべちゃって。ベタにキレてんな、こりゃ。 なんて、冷静に先生を観察してた。 だって、俺悪くないし! 全部梟のせいだし! 梟が俺を眠らせてくるのが悪いんだし! でも、そんな俺の「言い分」を、先生は「言い訳」だと思って聞こうともしない。 そうして、授業中にも関わらずひたすらに俺をしかり続け、遂には(大体予想はついてたし、いつも言われることだけど)罰として「1日先生の助手」を言い渡した。 何度も言うようだが、大事なことだから何度でも言わせてもらう。 ……俺は何も悪くない!!
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