非凡な日常

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俺が通っているのはいわゆる「陰陽師育成校」だ。 この学校では陰陽師の血筋以外の人は入学を認められてない。 というのも、陰陽師というのは誰でもなれる職業ではないからだ。 まず、怪異を倒すのにはとにかく沢山の「力」が要る。「力」が何かって言われれば、その説明をするのは難しいんだけども………平たく言えば「法則をねじ曲げる力」とかなのかな。「人間が頭のなかで想像して創造する力」って言った方が解りやすいのかもしれない。怪異もこの力で構成されてて、「思念体」って呼ばれてる。陰陽師しか怪異を倒せないのは、陰陽師が使う「力」と倒す標的である「怪異」を構成するものが一緒だからだ。 だけど、やたらめったら「力」があれば良いって訳でもない。実は、これは今でもわかっていないことなんだけど、何故か今のところ怪異を倒す力は陰陽師の血筋しか発揮できないことになってるんだ。 陰陽師の血筋以外の人で力を持っていても、良いところで霊感がある、とか、視える、とか、それくらいで留まってしまうらしい。 つまり、攻撃のために力を身体の外に出せないってことだ。 陰陽師の血筋ならそれが出来るんだけど、そうじゃない人はできないんだという。
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