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「いや、ちょっと待ってよ。……おっ、あったあった。あっぶない。他国の親書に混ざりかけてたよ。
はい、これね。彼女がここに通った五年間の、全成績を表にしてみた。紙はこういうのをまとめる時、便利だからね」
おっとり差しだされた一枚の薄茶けた紙には、数字や図表が書かれていた。
グランドはしばしの間、それを食い入るように見つめていたが、やがて額に玉の汗をつくり、ついには低く呻きだした。
眉根を寄せて、学院長を見つめる。
「ローク。あれに持たせてるのは、うちの秘蔵の〝天使のナイフ〟なんだぞ。それすらマナ感化しなかっただと? マナの素養評価はその、正確なのか?」
ロークワゴンは同情するように幼顔を横に振った。
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