第1章 マナゼロ優等生

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 これに激怒したグランドは、兵一万人を動員して国内の本部や関連施設を一斉強襲。竜属性の高位魔法〝レーヴァティン〟でそのすべてを焼き払った。  大司教を名乗る人物をはじめ、幹部は軒並(のきな)み逮捕。絞首(こうしゅ)台へと蹴り上げると、信者とその家族は国外へ永久追放となった。  この苛烈な処断に対して、議会は魔法使いによる宗教弾圧だと糾弾した。  だが【両双家】四家が詳細な証拠を(そろ)えて、グランドが説明を行うと、逆に議会がその緊急性を知らなかったことが国民に露呈(ろてい)。議会はおおいに面目を失った。   その上で、グランドは例の中央公園に都の市民を集め、演説を行った。  おれは、神を信じない――。  神を信じれば、家族や故郷を離れ、魔物を駆逐するため国境へ(おもむ)くこの運命を神に嘆かねばならないからだ。
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