第4章 事件開幕

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 ノア・ディンブラは、市民の出である。  父は、国立枢機院で総務課長。母は、専業主婦。兄はアスカといい、巡察使第551隊所属の南方面担当尉官。その兄に憧れて、巡察使を目指した。  クローディア法術学校における最終成績は、Bマイナー。  この成績は市民出身としてはトップクラスといってよく、とくに風属性魔法における武器符咒(ふじゅ)式展開に優れていた。  卒業後は、国立枢機院ガリア陸軍に入隊。その半年後には、幹部候補生カリキュラムに組み込まれた。  推薦者はエイシス・タチバナという、学校で二年先輩だった。  だが、結局なんやかんやあって、戦場には一度も出ずに辞めてしまった。
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