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第39話:レベル39 依頼
それから数日後のことだった。僕は、いつものように即死魔法のレベル上げのため、学校の外に出たとき、
「キルルさん」
と呼び止める声がした。振り返ると、アレンが立っていた。
「アレン! どうしたの? 今日は、一人?」
「はい」
アレンは、この間遊んだ時より、心なしか表情が明るく見えた。
「今、お時間ありますか? 少し話したいことが……」
僕は快く話をを聞くことにし、道端にあったベンチに腰掛けた。
「ロッドとマントがあるといかにも魔道士って感じですね」
アレンは僕のロッドをまじまじと見つめながら言った。この間とは打って変わって爛々とした目で見つめている。アレンが生き生きとしてくれたのは嬉しいけれど、少し照れくさくなった僕は、本題に入ることにした。
「えっと、話ってなに?」
「単刀直入に言いますが、僕を殺してくれませんか」
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