第42話:レベル42 ダンジョン

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 いきなりのおじいさんの登場に皆びっくりはしたが、おじいさんはものすごくにこにこしていたため、警戒が薄れてしまう。 「校長先生、お久しぶりです」  そう言ったのは、校長先生だった。 「ほほ、もうわしは校長先生じゃないぞ」  おじいさんはにこにこしたまま答えた。 「皆さん、この方は、先代の校長先生ですよ」  校長先生が僕たちに向けて紹介した。 「ええー! じゃあ、このおじいさんも特殊魔道士ですか?」 「ほほ、ご名答。わしは『地形変更魔道士ツチカベ』じゃ。みんなはどんな魔法を使うんじゃ? ダンジョンを作ってやるから、その力、わしに見せておくれ」  おじいさんは手に持った枝をかざした。  突然、何もなかった部屋に、地下に続く階段が現れた。 「ほれ、ダンジョンができたぞ。みんなおいで」  みんなで階段を下った。階段も、周りの壁も冷たく、降りる度に温度が下がっていくのを感じた。  階段を下った先の部屋には、大きな怪獣のようなモンスターが唸っていた。今まで見たことない大きさだ。 「ほほ、急に地形を変えたから地底モンスターが怒ってしもうた。みんな退治しておくれ。わしは年だから倒せん」  おじいさん、いや先代の校長先生はそう言った。さっき下ってきた階段はもうなかった。つまりもう出口がない。
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