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週末になると、僕は久しぶりにスーと遊んだ。
養成学校での生活についてをスーに話した。スーはどの話しも興味深く聞いてくれた。本当は、養成学校のことは外部の人間に話してはいけないのだが、スーは口外しないと約束してくれたし、そもそも殺人計画を約束しているスーが僕とのことを周りに話すことはないだろうから、色々話している。
「ねえ、魔法見せてよ!」
とスーが言うので、一回だけなら疲れないだろうと思い、披露することにした。
「なにか、小さい植物ない?枯らしてもいいもの」
するとスーの家の裏庭に連れていかれた。スーの家の裏庭には花壇もなく、雑草ばかりで手入れがされていなかった。僕はスー以外の人間が見ていないのを確認し、即死魔法を唱えた。
僕の周辺の雑草が一瞬で茶色に変わり、しなびてゆく。
「おおー! すごい!」
スーは感動していた。思い起こせば、僕も初めてこの魔法を使ったときは感動したんだった。もう今は地味としか思えないけれど。
「もう一回やると体力が尽きてしまうんだ。この一回だけで勘弁してくれる?」
「うん。充分だよ! ありがとう!」
スーはとても満足したようだ。僕たちはスーの部屋に戻り、この一週間にあったことをお互いに話した。
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