第3話:レベル3 お披露目会

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 次は蘇生魔道士リリイだ。もうレベル10だ。入学して一ヶ月でレベル10って、一体何したらそこまでレベルが上がるんだろうか。 「あの、キルルさんがさっき使った薔薇を借りてもいいですか」  とリリイは言った。なるほど、僕が枯らした薔薇を蘇生するんだなと察した僕は、手元に置いていた枯れた薔薇をリリイに手渡した。 「ありがとう」  リリイは僕に礼を言うと、呪文を唱えた。すると、薔薇は、一瞬で息を吹き替えした。僕がここに持ってきたときより色艶が良くなっている。 「素晴らしい! あなたは、今年の入学者の中でぶっちぎりで成績トップです。先生何も言うことありません」  校長先生はリリイを大きく褒めた。みんなも大きく拍手する。   「最後はクイズ作成魔道士トイさん。レベル12ですね」 「はーい。実はもう仕込んであります。みんなの部屋の入口にクイズを用意しました! 正解しないと入れません!」 「なんだって!?」  一同びっくりした。 「トイさん……できればここで発表してほしかったんですが、しょうがないですね。みんなつきあってあげましょう。トイさんもここ一ヶ月でレベル2上がってますね。素晴らしいです。あなたの魔法は相手ありきですものね。たくさんクラスメイトができて本当によかったですね」  校長先生がコメントし、ホームルームは終了した。
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