第12話-2:レベル12 合同帰省の旅

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第12話-2:レベル12 合同帰省の旅

 合同帰省の日を迎えた。合同帰省のメンバーは、全員北地方出身で、特殊クラスからはポールトーマス、カランド、僕の三名。一般クラスからは十名集まった。全員一年生で、レベルは下は10から上は15までいる。  北出身と言っても、みんな出身の町はバラバラだ。なので、北地方の中で一番王都から近い街であるノースリタシティまでみんなで帰省し、そこからは各々自分の故郷に帰る形だ。ノースリタシティまでは歩いて三日ぐらいの距離で、僕たちぐらいの小魔道士としてはちょうどいい修行コースだろう。  僕たち合同帰省組は、王都の北の門に集まっていた。リーダーのポールトーマスが人数を確認したあと、説明する。 「みんな、予定通り、ここからノースリタシティまで向かう。割と歩きやすい道のりとはいえ、モンスターは確実に出るし、油断しないでくれ。それぞれ得意な魔法は違うから、助けあうようにな。それと、一般魔法クラスの生徒は、制服の色で得意な魔法がわかるから、いいとして……カランド、キルル、こっちに」  ポールトーマスに手招きされ、カランドと僕はみんなの前に出た。 「特殊クラスの魔道士の魔法について説明する。僕、ポールトーマスは複合魔道士だ。一般魔法を混ぜた魔法が使える。彼はカランド。音楽魔道士だ音楽を使ってモンスターを眠らせたり挑発したりできる。一般魔法もそこそこ使える。それから、彼がキルル。即死魔道士だ。名の通りモンスターを即死させられる。一般魔法は使えない。即死魔法は使える回数が限られてるから、手を焼きそうなモンスターが出たときの切り札として考えてくれ」  一般魔法クラスの面々が感心した顔で僕を見る。僕は一般魔法の授業ほとんどを受けていないから、一般魔法クラスの生徒とはほとんど面識がない。なのでまじまじ見られると緊張した。
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