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すると、すぐ下から、
「えっ、下に誰かいるの？」
若い女の声がした。
「えっ？ こっちは上だけど……」
「えっ？ こっちが上よ。でも声の感じだと、すぐそこって感じね……？」
「それに僕は、階段の踊り場に座ってるんだよ」
「えっ、あなたも踊り場に座ってるの？ 私もそうよ。嘘でしょう？
どういう事なの？」
「それは僕にも分からないけど……。そうそう、僕はサトシっていうんだけど、君は？」
「私はミキよ」
「ミキさんか……いい名だね……。ところで、ミキさんがいる踊り場の上の階に、ドアって見える？」
「そんなの無いけど……」
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