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「なら三日間のスケジュールと、その間のここでの過ごし方の説明、お部屋へのご案内を頼む」
「ハイハーイ! かしこまりー!」
「チカ君より上の役職だろうワタツミさんの命令に、そんな軽い返事をして大丈夫なのか?」と、ブラック企業のカスタマーセンター勤務だった俺は、チカ君が心配になる。
「チカ、言葉遣いはもう少し丁寧に」
「ウッス! 気ィつけまっス!」
案の定チカ君は、ワタツミさんからさっそく注意を受けるも、改善のきざしが見えない返事をする。
ワタツミさんはチカ君へあきれ気味の視線を送るが、すぐに客へ向ける用のまなざしに切りかえ、俺へ向き直って言う。
「英史さん、私はこれで失礼させていただきますね。今後についての詳しい説明は、彼から聞いてやって下さい」
「分かりました」
素直に了承すれば、ワタツミさんは残念そうな名残惜しそうな――数秒、そんな表情をしたような気がした。
「それでは、また」
チカ君と俺を部屋に残し、美麗な人外は扉を開け、静かに出て行った。
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