カルマと迦楼羅(かるら)

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 しゃがれた大声とともに、何かが舞い降りてきた。 『不味(まず)くはなかったぜ。  それとな、あの谷の(ほう)、やっぱりそうだった』  頭の先から足の先まで、全身真っ黒。 ふたつの翼と大きなくちばしを持っている。  カルマは、ためらうこともなく自分の腕に留まらせたが、  そのことすらも、小春には信じがたいことだった。 「(からす)がしゃべった!?」  たちまち両眼(りょうめ)がつりあがる。 『俺様(おれさま)は烏じゃねぇ!!  気高き天者(てんじゃ)金翅鳥(こんじちょう)迦楼羅(かるら)様だ!!』 「こら迦楼羅! やめなさい」
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