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あなたは、もういない
どれほどの悲しみを味わった事でしょう。
あなたの存在が如何に、私の中で大きな存在だったかって事を失ってから気づくなんて。
あなたは私にとって、かけがえのない人であり、心の支えでありました。
あなたと、つまらない事で喧嘩をして、家を飛び出した時もありました。
でも、あなたは私が行く宛がない事を知っていて、寒い日の夜にも関わらず、家の前で私が帰ってくる事を待っていてくれました。
私は、あなたに抱きついて大泣きしてしまいましたね。
その時のあなたの大きな体が、私の体を包み込んでくれたから、私は安心したんだと思います。
あなたが、側にいてくれるからって。
その後に結婚をして、子供を授かりました。
子供の顔は私より、どこかあなたの柔らかく、優しい顔つきに似た女の子でした。
名前をあなたの名前の「幸」から一文字頂いて
「幸子」と授けました。
きっとあなたに似た優しく、芯の強い子供になる事でしょう。
私が初めての子育てで、悩んでいて辛かった時です。
私が困っていた時も、あなたは察してくれて、力になってくれました。
あなたは、私が考えている事、悩んでいる事を全て優しく包み込み、私の声に耳を傾けてくれて、良き理解者でした。
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