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古来より、妖怪、物の怪、神霊などと人々から呼ばれていたモノ――総称「異形鬼」
時には畏怖され、また崇め奉られてきたモノ。
そして代々、人世の裏で生きてきた陰陽師と呼ばれる存在。彼らは「異形鬼」を使役し、時には調伏させることで人世と常世の均衡を保っていた。
だが現代、「異形鬼」の異変により人世の裏で生きていた陰陽師も表へと姿を現すようになった……。
暦は秋。月の日は神無月。出雲の国に神々が集うことから、出雲では神在月ともいう月。神々が本来いるべき場所から姿を消す。だから、その分魑魅魍魎どもの動きも顕著になる月でもあった。
だからだろう――。公的機関の陰陽院では異形に関する問題が舞い込みその対処に追われる日々。陰陽院に所属する陰陽師にとって多忙な時期でもあった。
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