アックスギルド

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 再び、ドワーフたちとアックスのロビーに入ると、先ほどと同じように周りにいるギルド員たちがこちらを見た。  一見すると同じような光景だが、先ほどと違うのは全員が赤々とした気を僕らやドワーフに向けて来ていることだ。その表情から、彼らの抱いている思いは"羨望"だろうか。  ドワーフは、ロビーの人間に関心を示すことなく階段を上がり始めた。  2階を通り過ぎて3階に足を踏み入れたところで、シリーは声を裏返した。 「えっ、えっ!? 3階って…幹部クラス!?」  シリーのつぶやきに、僕やレオはハッとした。  そうだ。アックスの幹部クラスは中堅ギルドの長と同じくらいの名声を持つ。ドワーフが案内してくれた部屋は、3階でも南側のフロア。ここは日当たりもよく、他の部屋より広く区切られている感じがする。  表札を見た時、シリーは驚きの声を上げた。 「が、ガンプ!?」 「おう、俺を知っているのかボウズ!」 「ガンプって…鬼工のガンプでしょ! キング・ゴンザの片腕の…!」  キング・ゴンザと聞いたガンプは表情をほころばせて、嬉しそうにシリーの頭をガシガシと撫でた。 「よくぞ言ってくれた! ゴンザレス兄貴の片腕…ガンプとは俺のことだ!!」  ガンプはドアを開くと「さあ、入った入った!」と言った。  シリーの頭を見るとボサボサになっていたが、機嫌はとてもよさそうだ。
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