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ガンプの驚きは相当なものだったらしい。
彼はすぐに表情を戻したが、オーラの揺れは収め切れていない。
「どこか、入りたいギルドがあるのか?」
ここは大事だ。相手はギルド長に匹敵するような相手。下手なことを言って恥をかかせるわけにはいかない。
『いいえ、僕自身の、実力が足りない、です。
もっと小規模な、部隊で、下積みしたい』
その答えを聞いたガンプは大きな声で笑い出した。
レオやシリーが目を丸くしていると、ガンプは謝りながら言った。
「すまんすまん…お前さんとは40年前に会いたかったぜ。
気が変わったらいつでも来な」
ガンプはそういうと名刺を3枚出してくれた。
紙ではない。見たこともない金属でできた業物だ。
「俺にもくれるんですか!?」
ガンプはレオを見ると不敵に笑った。
「当たり前だ。お前…ただ者じゃないだろう。…そっちの少年もな」
シリーは小刻みに体を震わせたまま名刺を見ていた。言葉を出せないほど感激しているようだ。
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