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「三角形…とでもいうのかしら?凄い形してるね」
「所謂デルタ線と言うやつだ、本州からやってくる列車をさばきつつ、四国管内の運用と、四国から本州へ出る列車を通すとなるとあの形になったのだろうな」
丁度目の前を駆け抜けていく列車を複数見る事が出来た。
香川の綺麗な山々と瀬戸内を一望できる素晴らしい建物なのに、お客さんが私達含めて両手で数え切れる程しかいないのが、何とも物寂しい。
最上階の展望エリアを一周したのち、階段を使って、一つ下へ降りることに
次の階へ達した時、最上階の雰囲気とは打って変わったことに驚いた。
「さっきとはずいぶんと雰囲気が異なるのね」
「これはこれでなかなか素晴らしい場所だな」
先ほどまでいた場所はフロア全体が黒色をベースに金魚と鏡・ミラーボール
によってまるで幻想的な空間を煌びやかに演出していたけど
天空四階と呼ばれている、ここは壁が白色となっており
いくつもある水槽の中には何処かの森から、一部をそのまま運んできたかのような植物たちで満たされている。
澄んだ水の中を彩りつつ泳ぎ回るのは、様々な熱帯魚
当然この階でも、瀬戸大橋を背景にした水槽があり、そこを舞うのは金魚ではなく海水魚だった。
「凄いね」
あまりの美しさと凄さに、ありきたりな言葉しか出てこなかった
「まるで、天空に出来た密林だな」
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