新たなる病

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ペスト、羅漢すると皮膚が黒くなることから黒死病と呼ばれていた病がある。ノミがペスト菌を持つネズミから血を吸い、次いで人から血を吸う、或いは、感染者の血痰なドに含まれる菌を吸い込むことで引き起こされる病である。一四世紀に世界的に大流行し、人口を四億五千万から三億五千万まで減少させた恐ろしい病だ。 さて、そんな恐ろしい病、ペストであるが、それとは別に、この国、日本でも恐ろしい病が流行りつつあるという事実を、現代人は知らないだろう。ベストと呼ばれる病が大流行することを。必要以上に努力を重ね、肉体、精神が疲れ切った時に発病する病、現在の潜在患者数は数知れず。また、死者も、ベストにかかったことを知らぬままに亡くなってしまうのだ。別名、酷使病とも呼ばれる。 知らず知らずのうちに迫る危機、酷使病、それから逃れる術は、十分な休息をとることだ。時にはサボってもいい。一番大事なのは、自らの体だ。ここまで読んでくれた現代人に告ぐ。もし、今、君が努力をし過ぎているならば、一度休息を取った方がいい。ベスト、酷使病の危機はすぐそこまで迫っているのだから…。
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