奇跡を信じて

2. Ｒホテルのバーラウンジにて

　　田村は、私より先にＲホテルに着いていた。

　「田村、久しぶりだな。スターに呼ばれて光栄だよ」
　と私は、冗談半分で言うと、

　「馬鹿なことを言うなよ。でも、急に呼び出して悪かったな」と田村が言った。

　「いや、俺も最近、仕事が忙しくて飲みに行ける余裕がなかったから。ところで、晩飯は食ったの？」と私が聞くと、

　「夕方、簡単に済ませただけなので、少し腹が減っているよ」と田村が言った。

　「俺も同じ」と私は言って、ウェイターに軽い料理と生ビールを注文した。　

　　私達は30分程度昔話をした後、田村は本題に入った。

　　その話聞いた後、私は田村の前で涙を見せることになるのであった。