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山岸は、いつもいつも、地味だった。目立っていた様子は覚えていない。
でも、学業の成績は良かった。
雅に勝らずとも劣らない成績を出していた。
それが、雅の思う山岸の過去。
目立たず、派手過ぎず、クラスに溶け込んでいた。
彼が今、佳境に立って居る。
彼の写真が・・・写真が見られなくなるなんて・・・私には耐えられない。
私は、彼が好きで、彼の写真が好きなの。
だから・・・お願い。
山岸を守って、神様、お願い・・・
でも、山岸はどこかへ姿を消した。
私の前から、姿を消した。
一体、どこに居るの?
会いたいよ・・・
抱き締めて欲しいよ・・・
こんな気持ち、誰にも分からない。
私自身、こんなにも山岸のことが好きだったなんて・・・
同じ部屋に住みたい。
いつでも彼のことを感じていたい。
彼に愛されたい。
かつて人を愛したことの無い雅は、そうした愛情を山岸に感じていた。
うそでしょ・・・この私が・・・山岸になんて・・・
バカバカしい・・・・・
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