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半年ほど経った後、雅はグラドルとして、地位を築いていた。
週刊誌の巻頭を飾る媚びた水着姿。
その中には、ヌード写真も含まれていた。
と言っても、薄衣で局所を隠したもの、胸も、危うい所で全部は出しては居なかった。
それがまた、そういうのが好きなファンに好評で、雅は一躍グラドルの位置を獲得した。
「いいよ、いいよ、雅ちゃん。そのまま、口を半開きにして布を囓ってみて。」
雅は、カメラマンの言う通りその要望を叶える。
紫に染まった壁紙の淫靡な部屋のベッドの上、雅は濡れた瞳でカメラを見つめた。
「いやぁ〜、あの純真そうな雅ちゃんが、こんなに化けるとはね〜〜〜。」
カメラマンも、意外そうだった。
そんなの、雅自身が一番驚いている。
あの頃、もう自分なんてどうなってもいいと、自暴自棄になっていた。
そして、事務所の言う通りに、セミヌードを披露した。
それが、当たったのだ。
雅には、映画の話も出て来ていた。
そんな雅を心配そうに、葉月が見つめていた。
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