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「雅・・・会いに行くの?」
葉月が、裸のまま、寂しそうに呟いた。ハッとして、葉月を見つめる。
ポロポロと、葉月の瞳から涙が溢れた。
葉月は、レズビアンじゃない。でも、雅のことを一番に思って居る。雅は、葉月を方って置けなかった。
「行かない。行かないよ。葉月の方が大事だもの。あんなカメラマンのなり損ない、私が相手にするわけ無いでしょ。」
雅は無理矢理笑顔を作った。
葉月は、顔を輝かせた。そしてまた、雅に裸の胸を押しつけた。
「嬉しい・・・嬉しい、雅・・・あたし、雅だけが居てくれたらいい。」
売れっ子のモデルである葉月が、こんなことを言うなんて・・・
雅も、葉月を抱き締めた。葉月がこんなに想ってくれて居る以上、私は山岸には会いに行けない・・・そう心に誓った。
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