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マネージャーが居ると思って出た玄関に・・・
葉月が立って居た。
涙を流しながら・・・
「葉月・・・どお・・・したの・・・?」
「雅・・・嫌な仕事なんか、しないで・・・」
葉月は雅の気持ちを察していた。
大きな瞳に、涙が次から次へと流れていく。
綺麗だった。
「葉月・・・私・・・大丈夫だから・・・」
「うそ!!そんなの・・・」
「ここで頑張らないと、私、ダメになる・・・」
「いや!!雅の裸を見せるなんて・・・いやなの!!」
葉月が雅の腕の中に飛び込んでくる。
葉月・・・
私のこと・・そんなにも思って居てくれたの・・・
でも・・・でも私はやっぱり・・・
ぐい、と、葉月の体を押し戻した。
「雅・・・?・・・」
何をされたか分からないという風な葉月の瞳。
雅は、微笑んだ。
「大丈夫だから。安心して。私は大丈夫。葉月、待ってて。」
もう迷わない。
葉月のおかげで、気持ちが決まった。
私は、この仕事をやり通す。
そして、もっともっと、仕事を手に入れてやる。
雅は、心の底から、この仕事に対するやり甲斐を感じた。
「葉月・・・ありがとう・・・」
そして、葉月をその腕の中に、思い切り抱き締めた。
葉月は、うっうっと泣きながら、雅の思いを感じ取っていた。全身で・・・
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