幼馴染と 迎える朝と

8/8
前へ
/8ページ
次へ
相手が自分を好きなのかと何度も、何時間もそう考えるうちに、武田は私にとって頭から離れない存在になっていた。 好きなわけではなくても、考えずにはいられない。 まあ、ある種の恋煩いなのかな、とおもったこともあった。 そして、いま、20歳と半年になるまでずっと、その答えを考え続けてきた。 こたえはずっと出ないまま、最初の文化祭から6年くらいがたった。 それまでずっと、あいつのことしか考えなかったなんて、私はなんて一途な女なのだろう。そう考えて、私は窓辺のぬいぐるみに向かって苦笑いをした。 ぽよん やる気のない通知音が鳴り、クリスマス使用になった私のケータイの待ち受け画面に、 「おお、いいね」 と、短いメッセージの通知が表示された。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加