0人が本棚に入れています
本棚に追加
相手が自分を好きなのかと何度も、何時間もそう考えるうちに、武田は私にとって頭から離れない存在になっていた。
好きなわけではなくても、考えずにはいられない。
まあ、ある種の恋煩いなのかな、とおもったこともあった。
そして、いま、20歳と半年になるまでずっと、その答えを考え続けてきた。
こたえはずっと出ないまま、最初の文化祭から6年くらいがたった。
それまでずっと、あいつのことしか考えなかったなんて、私はなんて一途な女なのだろう。そう考えて、私は窓辺のぬいぐるみに向かって苦笑いをした。
ぽよん
やる気のない通知音が鳴り、クリスマス使用になった私のケータイの待ち受け画面に、
「おお、いいね」
と、短いメッセージの通知が表示された。
最初のコメントを投稿しよう!