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音楽の職人
ポーリーは上気していた。楽し気に彼らに言った。
「みんなが、メディア出不精のわけがわかったわ。そういう静かな自分の時間を確保したいのね、普通人として。なるほど。それがあの煌めく虹色の音楽を作る秘訣なんだ。
参考にするね。私も家で何もしないようにしよう。1日中ねてようかな。」
彼女は笑いをとった。
若いのに有能なアナウンサーだった。つまらない話も面白そうに切り返す。
「それでは時間も無くなってきたので、イルミナの将来の夢なんてありますか?」
アランのブルーの瞳がカメラアップで瞬いた。
「ある、ある、プラネタリウムの中でライブやりたい。コロッセウムとかさ。
違う空間でどういう風にイルミナの音楽で場を支配できるか、やってみたいな。」
デービッドが言った。
「いいね~。ねえ、アラン、俺は、ビクトリアンシークレットのショーで演奏してみたいな。エンジェルに囲まれて。」
彼はまた笑いをとった。
ポーリーは笑いながら言う。
「いいわね、本当にあなたたち、ユニーク。期待してるわね。ヨーロッパツアーの成功も祈るわ。成功するにきまってるけど。
じゃ最後にアラン、皆さんにメッセージいただけますか?」
アランがアップになる。彼は永遠を見ているような視線でカメラに語る。
「イルミナは、音楽の職人。愛を届けます。君が上がれば、僕たちもっと上がれる。僕らをもっと高く飛ばせてね。」
カメラパン。
ショーが終わってポーリーは凄く嬉しそうだった。
「お疲れ様、みなさん。本当に素晴らしかったわ。イルミナの謎が明かされたわね。
私うまくやったよね。凄く感動してるのは私だけ?本当にかっこいいね、あなた達。
魔法にかかったみたいに、興奮しちゃった。楽しかったわ。ありがとう。これからも期待してるわ。頑張ってね!」
メンバーは彼女とハグを交わし楽屋に入った。
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