静寂な時間

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静寂な時間

ポーリーがアランに聞く。 「それじゃアラン、これからイルミナはどういう未来を描いてるの?」 「なんで僕に難しい質問ばかり?未来はわからないよ。今を最高に燃焼させてる。 だけどね、始まったころは、小さなスタジオからだろ、そして1曲作って始まって、そしてここまで来て思うのは、僕たちのゴールはまだまだ先だと思う。 今度ヨーロッパツアーしたら、その後アメリカ、そしてアジアも行きたいな。みんなに届けたいんだ。」 「世界制覇を望んでるのね。出来ると思うわ、イルミナなら。」 「ありがとう。そういってもらえると嬉しいよ。言うのは簡単だけど、それには1曲1曲心を込めて作って、演奏して、そういうこつこつとした努力が必要と思ってる。」 「アランって、見かけによらず、純粋で、堅実で、まともなのね。謎っぽくて、いかしてるだけじゃないのね。そのギャップ、ああ、かっこいい。胸が痛くなる。」 ポーリーは胸に手を当てた。 「大丈夫、ポーリー? みんな、そうだよ。イルミナは。みんなまじめ。ドラッグやらない、酒もほどほど。クリーンだよ。 ねえ、ポーリー、僕たちの話、全然面白くないんじゃない?僕たち、皆さんと同じ普通の人間なんだ。期待外れでしょ?これで良かったの?こういうインタビュー初めてだから、どう答えていいかわからない。」 「素晴らしいわよ、アラン。だってイルミナの秘密があかされてるんだもの。みんなが知りたかったことよ。私、イルミナが外見と違う中身ですごく感動してるんだけど。誠実で、ストレートで、面白くて。そしてキュートで。では、今度プライベートについて聞くわね?」 アランが肩をすぼめる。 「来た!ああ、怖い。」 「まず、アラン、あなたは休みの日何してるの?」 「はっきり言って、何もしないようにしている。基本、家にいて、静かに本を読んだり、曲ができれば書くし、音楽聞いたり、出来るだけなにもしない。 静寂な時間が創造につながるんだ。インスピレーションがおりやすくなる。」 「へえ、やはりアランは変わってるわ。まだまだ謎だわね。じゃアレックスは?」 「僕は忙しくしてるよ。今、心理学の勉強してる。それからギターと話したり。」 「心理学ねえ、、インテリなんだ。では、ポールは?」 「僕もベースとお話し。(笑)僕は、人の面倒見たり、世話をするのが好きだからね。人と会ってるね。そう、猫も面倒見てる。」
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