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兜合わせになった状態の下からはどっちから垂れ出たのかわからない我慢汁が溢れて有栖川の手を汚している。
互いのものを付け合わせてしごくなんてどうかしてる。
でもそんな理性とは裏腹に本能は正直でピリピリと快感が押し寄せてくる。
冗談でもう一泊なんて言ってるけど、それでもいいかもしれない……。
「ちょっと倫太郎?」
「なんだよ……。」
「気持ちいいからってもうイキそうになってたりとかしてないよな?」
「……。」
「え、マジ?」
「も、黙って動かせよっ!」
「あっはは。倫太郎が気持ちよくなってくれてるなら良かった。」
有栖川はそういうと動かしている手を少し早めた。
「んっ……あっぁぁ……き、恭……平……ムリ……。」
「倫太郎って早漏だよね。」
その言葉にカチンときた俺はしごいている有栖川の手の甲をつねった。
「いててて。ちょっとなにしてんの。せっかく俺も気持ちよくなってたのに。」
「俺は、早漏じゃない。」
「はいはい。じゃあ、我慢比べ、する?」
……
……
「……しない。」
ダイブ思考を巡らせてから答えた。
するわけがない。
絶倫のこいつと勝負した所で結局"早漏"と言われるのがおちだ。
絶対やらない。
「じゃ、このまま進めるよ?」
黙って頷いて有栖川に身を任せた。
***
結局、一晩中ヤリまくったのに、俺はどっぷりと有栖川の手に白濁を垂れ流した。
有栖川は満足したように握っていた手を放しペロッと舐めた。
「お前、ホントそれ、やめろよな。」
俺の吐き出したものをいやらしく舐めとりながら「なんで?お前の愛を舐めてるだけだけど?」とシレッと変態発言をしている。
「キモイからな。」
「倫太郎……キモイって言わないで…俺、傷つく。」
「傷つくように言ってんだ。少しは自覚しろ。」
「えぇ?こんな事するの倫太郎のだけだよ?」
「他にやってたらただじゃおかない。」
「倫太郎の愛を感じる。」
「……。」
こうしてもう一泊したのは、言うまでもない……。
fin・・・
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