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目の前に置かれたビンのなかには、集めたばかりの光のしずくが入っている。限られた時間で、去年よりもたくさん集めることができたのはあの子たちのおかげだろう。それもあって去年は作ることのできなかったものも、もうすぐ完成を迎えようとしている。海のゆらめきも、今年はどうしても都合がつかなそうであきらめていたのに、あの子たちは目を輝かせながら話を聞いて一生懸命に集めてきてくれた。
祖父母の思いを知りたくなってひとりで店を始めたとき、あの頃のカロンを知っている私にとってまったく別の、とても静かで寂しい場所だった。それなのに、今はあの頃のカロンと同じなのだとはっきりわかるのだ。素敵な笑顔で店をあとにする人たちを見送ると、祖父母もこんな気持ちでここに立っていたのだとわかったから。
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