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システムエンジニアは家で言うと、施主がこんな家をたてたい、という希望に合わせて、提案したり、設計する立場だ。
実際に家を建てるのが、プログラマーになる。
最初はトラブル対応やら、そんな仕事から始まり、この会社、ホントにやる気あんのか?と思い始めたころ、入社してきたのが、久我山航だった。
初めは会社のシステムについての簡単な質問や、こんなことは出来るか、とか、こういう仕組みは作れないのか、とメールでやり取りをしていた。
会社の幹部でもあるし、社長子息でもある。
面倒は起こしたくない、と思ったか、対応出来なかったのか、上司に対応を振られたので、宮原が対応していた。
そんな時、ある日、システム部に「宮原さんはどなたですか?」と訪ねてきた人物がいて。
それが久我山航だった。
パソコンでちゃっちゃとやれば、何でも出来るんだろー?と言うようなオンチでもなく、そこそこの知識はあるようで、分からないことは分からないから教えてくれ、と言う。
理系人間は喋らない、と思われがちだが、ハマると意外と知識を披露するのが好きなのだ。
航はいい同僚だった。
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