4.ファシリティマネジメント

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「片瀬。あ、千尋、紹介する。友人の片瀬波瑠。映像をここに提供した奴。片瀬、この人は俺の…同僚で、彼女の上総千尋。」 相変わらず、表情を一切変えず、淡々と紹介する。 むしろ、千尋の方が動揺してしまったくらいだ。 彼女って、…そうなんだけど、尚人、堂々と紹介するのね。 紹介された片瀬にも、全く動揺は見えない。 …この人達って…。 片瀬は、千尋ににっこり笑顔を向けた。 「上総さん…。」 「はい。」 「天文学って興味あります?」 えーっと、質問の意図がよく分からないのだけれど…。 「山、降りてきてんの、珍しいな。」 宮原は慣れているのか、その突飛な片瀬の質問を無視し、淡々と話を続ける。 「山を降りるって、UMAみたいに言わないでよ。たまにはね。映像に不具合が出たと言うので確認しにきたんだよ。ショーの時間に間に合ってよかったよ。宮原もたまには山においで。綺麗な彼女と一緒に。」 くすくす、笑いながらそんなことを言う、片瀬だ。 「そうだな。また、連絡する。」 「うん。待ってる。上総さんもね。」 片瀬の笑顔に、周りから密かなため息が漏れている。 じゃあね、と熱い視線を浴びつつ、片瀬は立ち去った。 「すごい吸引力のある人よね…。」 「無自覚なんだ。」 「尚人…。」 「ん?」 「UMAって…なに…?」 「そこかよ。」     
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