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「え?それって……」
「私は大人っぽくて、波瑠さんは子供みたいだから、ちょうどいいと思うの。」
「本当に美空ちゃんは、賢い……」
ふわりと笑って、美空の頬に手を添えて、そのとびきり綺麗な顔を美空に近づけた。
あ、すごく近い……。
そっと、唇が重なる。
それが、キスなのだと気づいたら、美空は急に照れくさくなってしまった。
「あ、急に真っ赤になったね。すごく可愛い。」
「だって……初めてだったんだもの。」
はあ……、と軽いため息が片瀬から聞こえた。
「可愛すぎて、先が思いやられる。」
「私は……初めて、が波瑠さんで嬉しい……」
しかもこんな綺麗な素敵な場所で、なんて。
きっと女の子ならば、誰もが夢みるようなファーストキスだと、思うのだ。
そうか……この人のことしかいつも思い浮かばないって、……好きだったからだったのね。
やっと自覚した初めての恋。
初恋の人がファーストキスの相手で。
その幸せは少し遅れて、だけれどそれでも、美空をとても幸せな気分にしたのである。
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